麻酔科

他の診療科とは異なった特徴を持っている

病院ではいろんな治療を行っていますが、その中でも手術は肉体的にも精神的にも非常に大きな負担を受けるものです。
手術を受ける際患者さんの精神的、肉体的な痛みや苦しみを取り除き、安全を確保しながら手術を受けるために尽くすのが麻酔科医の仕事です。
麻酔中には患者さんは自分で行動をすることは当然できません。
そのため、麻酔科医が患者さんの意思の代弁者となり、状況を把握しながら適切な判断を下していきます。

麻酔科は手術室での麻酔管理を重要な業務として行っていますが、実際には3つの業務を中心的に行っています。
手術室での麻酔管理以外では、GICUでの重症管理とペインクリニック外来です。
麻酔科の業務は痛みに関するものということができます。

具体的な麻酔科の業務について

麻酔科の医師はまず手術中に麻酔をされている患者さんの状態を把握する業務を行っています。
患者さんに対する麻酔を行うほか、血圧や脈拍、体温、心電図の状態を把握し、また手術の進行状況等についてもを把握をしていきます。
安全な手術を患者さんが受けながら手術を終えることができるように力を尽くします。

また麻酔科の医師はICU内で他の専門医と共に、患者さんの治療を行う業務も行っています。
ICUにはいろんな最新の医療設備が備えられていますが、そんな状況の中で24時間緊張感のある空間の中で治療を行います。

さらに麻酔科の業務としてペインクリニック外来で治療を行っています。
この外来は以前ではあまり見かけなかったものですが、最近では他のクリニックと同様に、内科や外科の名称属性として標榜しているクリニックが出てきています。

ペインクリニック外来について

日本でペインクリニックが誕生したのは1962年であり、比較的新しい診療部門ということができます。
この診療科ではメインとして神経ブロックによる治療を行っています。
神経ブロックによる知恵用により痛みの軽減を図ることができます。

ペインクリニックの対象となるのは全ての痛みとなっています。
単にけがなどによる痛みの他に、神経障害性疼痛、心因性疼痛などの痛みも対象となっています。
そのため、非常に多くの痛みを抱える患者さんが対象となっており、痛みで苦しんでいる方にとっては非常に重要な診療科と言えます。

基本的な治療では保存療法を行い、早期の社会復帰を目指します。
神経ブロックが治療の中心となりますが、この他には高周波熱凝固法やパルス高周波法、理学療法、薬物療法、心理療法など、様々な療法を扱っています。
ペインクリニックは痛みに関するスペシャリストであり、痛みに関しての専門性が高く、そのため強い痛みを持つ患者さんはペインクリニックが受診すべき診療科となることが多くあります。