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大講堂

医学部で学べること

科目の種類を紹介

医学部への合格というのは、医師になるためのスタートラインに立ったというだけに過ぎません。
ます医学部では6年間掛けて、様々な医学についての勉強をすることになります。
それでは、主に医学部ではどのような勉強をすることになるのでしょうか?
ここでは科目の種類と、それぞれの内容について紹介します。

まず1つ目に「一般教養科目」というものがあります。
これは医学部以外の多くの大学にも存在しているもので、医学自体とは関係がないような勉強を行う科目群です。
例えば数学や化学、生物や社会学などもこの一般教養科目に含まれます。
また、外国語の講義も存在しており、多くの場合は必修です。

医学部の場合には、外国語は英語かドイツ語を選択する人が多いでしょう。
英語は言わずもがな汎用性が高く、利用出来る場面が多くあります。
例えば医学に関する論文などは現在では英語で記されているものがほとんどであり、これが読めなければ研究を進めるのが難しくなってしまいます。

ドイツ語は医学用語などに多く使われている言語です。
過去の医学論文などの中にはドイツ語で記載されているものも多いため、こちらも勉強しておくと研究の際に役に立つでしょう。

2つ目に「基礎医学」の科目があります。
基礎医学ではその名前の通り、医学の基礎となる部分について学ぶことになります。
ここでは「解剖学」や「生理学」「生化学」「薬理学」「法医学」などの勉強を行なうことになります。
実際の治療について学ぶ前に、治療をするために必要となる知識をここで学び、その上で具体的な医療の勉強へと移っていくことになります。

基礎医学を勉強したら、3つ目には「臨床医学」の勉強を行うことになります。
臨床医学というのはそれぞれの診療科についての勉強であり、ここから具体的な医療の勉強が始まることになります。
どの程度細かく診療科が設定されているのかは大学によっても違っており、完全に同じというわけではありません。
学校によって得意としている分野があることも少なくないため、最初から進みたい診療科が決まっている時にはそれに応じた大学選びも重要になってきます。

5年目からは?

一般教養、基礎医学、臨床医学の勉強は入学からおおよそ4年目までの間に行われます。
医学部の勉強が特殊になるのは、まさにこの後、5年目と6年目です。
この2年間は、ともかく臨床実習によって医学の実技を学んでいくことになります。
人体解剖の実技講義などもあるため、ある程度の耐性がなければクリアすることはできません。

例えば自分が手術と関係がない診療科に進みたいと思っている場合でも、全員がこういった実技講義を受けることになります。
医師になることの意味を考え、命の尊さとそれにまつわる実技を学ぶために重要な過程です。

大学生、というと世間的には「遊べる時期」という印象が強くあるでしょう。
しかし、こと医学部の大学生に関しては、遊ぶ時間はあまりありません。
というのも、医学部における勉強は全てが必修科目となっており、一つでも単位を落とすと留年が決まることになるためです。
一般教養などではある程度の選択の幅があるものの、そうでない部分については決められているものを淡々と勉強し、全てマスターしなければ卒業することができません。

医学部は「入るのが難しく、出るのも難しい」学校であると言えます。
狭き門をくぐっただけで満足するのではなく、狭い道を歩ききるまで努力を続けなければなりません。
それができる人だけが、名実ともに医師になる資格を持っている人ということになるでしょう。