外科
様々な種類がある
内科と対になる診療科として語られる事が多いのが「外科」です。
外科も内科も、どちらも診療科の分類としては大きいもので、特定の分野を指しているものではありません。
いずれも「治療の方針」が分類の基準となっています。
外科というのは外科的治療を行う診療科全般のことを指しており、診療する病気の内容は医療全体に渡る、包括的な診療科ということになります。
それでは、具体的な外科の種類にはどのようなものがあるでしょうか?昔から外科として扱われているものを中心に紹介します。
まず1つ目としては「一般外科」があります。
これは主に腹部や消化器の病気を扱う外科のことで、国内では消化器外科という名称で呼ばれることが多いでしょう。
さらに消化器外科も細かく分類されることがあり、食道を中心に扱う食道外科や、大腸肛門を専門に扱う大腸肛門外科などがあります。
次に「乳腺外科」があります。
国内では婦人科に分類されることが多いでしょう。
主に乳房や乳腺に対して発症する病気を担当する外科です。
3つ目としては「内分泌外科」や「甲状腺外科」があります。
こちらは甲状腺機能を外科的に治療する診療科ということになります。
現在では内分泌系をまとめて診療することが多いでしょう。
さらに「小児外科」についてです。
これは小児の疾患を外科的に治療する診療科となります。
小児の疾患であれば治療部位を問わず全般を取り扱うことが多く、幅広い知識や技術を必要とします。
また、先天性の心疾患小児に対する外科治療なども行うことになります。
そして最後に「胸部外科」です。
主に心臓や肺などの疾患を外科的に治療する診療科です。
心臓血管外科と呼吸器外科に分かれており、それぞれを専門的に見る人が多いと言えます。
独立した外科
現在では外科ではなく、独立した診療科として扱われるようになった、独立した外科も存在しています。
例えば整形外科や形成外科、泌尿器科などがこれに当たります。
脳神経外科なども必要となる技術が違っているために、外科の一部ではなく別の診療科として見られる事が多いでしょう。
外科では外科的治療という、手術を伴う治療を行うことになります。
切開をして治す、というのは基本的に外科の治療であり、裏を返せばこのような治療を行っているのであれば見ている場所がどこであっても外科の一種として扱うことができます。
取り扱いの幅が非常に広く、一概に語ることができないのが外科の特徴といえるでしょう。